唄三線のある日常。        愛器「二つ星小」          (たーちぶしぐゎー)。         


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照喜名さんの、宝物

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沖縄県佐敷町。
(もう合併してしまったのか…三味線店から頂いた年賀状の住所は
「沖縄県南城市」となっていた。)
照喜名三味線店は、サトウキビ畑の広がる
のどかなこの町に、ある。

私がこのお店にお邪魔したときに
店主の側に、古い三線が置いてあった…
というのは同行していただいた漆畑さんが見つけたのであるが、
この三線、店主は「宝物だ」とおっしゃる。

私も触らせていただいたこの三線。
実は店主があの沖縄戦の後に製作されたものだという。

「ワシが一番最初に作った三味線。
今考えれば、これこそが宝物じゃないかと思ってよ」

と店主は話されていた。

三線の価値。
それは色んな捉え方があるだろう。
楽器として音が優れている三線。
工芸品として、棹材や形や塗りにこだわって作られた三線。
有名店で作られた三線。なんていうのもあるかもしれない。

そういう
「三線という楽器自体に付けられた価値」
というもの以外に、
この照喜名さんの三線のような

「三線にまつわるエピソードに価値のある三線」
というのもあるんだなぁ。と知り、とても勉強させていただいた次第だ。

この三線、棹は黒木のようだがシラタが多かった。
注1(シラタ…黒木の黒い部分に混じる白い部分を指す。)
注2(俗に「シラタが多いと値段が安い」とも言われるが
価値判断は人それぞれでしょう。)

形だって、今の照喜名三味線店が製作している三線に
比べれば、それほどきれいとは言えない。
ティーガーも巻かれておらず
棹には塗りも施されていない。
さらには経年変化なのだろうか。所々、色がくすんでいたり
手垢や埃がこびりついているところもある。

そんな三線だけれど、この三線には
お金では計れない価値がある。プライスレス。
○スターカードでも買えない物があるのだ。

この三線を店主が作ったとき、
照喜名三味線店はまだ店舗としては存在していなかっただろう。
いわば、「照喜名三味線店」のルーツである。
この三線が元になり、今の「老舗・照喜名三味線店」がある。

この三線を起点に、今に至るまで数え切れないほどの三味線が
店主の手から生まれてゆく。
この「ルーツとなった三線」「名工の初作」こそが
この三味線店そして店主の宝物だろう。

そこには、材質がどうの。音がどうの。といった価値感は
持ち込めない。いや、持ち込まなくともすでにそういうことを
超越した価値がこの三線にはあると私は思った。

私もそうだったが、
購入者は三線を購入するときに
作りや材質などに目を奪われがちである。
それは致し方ないところだろう。
誰でも、買うとなれば予算の許す限り良い三線が欲しい。

けれども、三線を「手に入れた後」
も大事なのだと勉強させていただいた。

その「手に入れた三線」といかに付き合っていくか。
意識しなくても、三線と長く付き合っていけば
三線とのエピソードは、出来てくるものだと思う。

でも出来ることなら、なるべく素敵な形で
三線とともに時間を刻んで行きたい。

私の三線。
いずれは、子供に託したいものだ。
「これはオヤジがいつも弾いていた三線だ。
家宝なのだ。」
と引き継いでくれれば、この上ない。

私が死ぬとき
「オヤジのモノだから、棺桶に入れて
一緒に燃やそう」
というのは、ちょっと寂しいですね。

…とこんな話を以前、漆畑さんに電話で話しをさせていただいたら
「あぁ。黒木はですね。どうやら燃えやすいらしいですよ」

…って、そんなフォロー。いりませんからぁ!!残念!!(ってもう古いのでしょうか?)

尚、この写真。店主の息子さんではありますが
照喜名三味線店の照喜名朝榮さんに許可を頂き
掲載させていただきました。
店主の、三線を造り続けてきた無骨な手と
宝物の三線のコンビネーションが、とてもカッコいいです。
我ながら、いい写真だと思っています。
ありがとうございます。

前記事:「沖縄で、帰る日に見た青い海」
by niraikanai76 | 2006-01-07 11:52 | 沖縄新婚旅行(三線探しの旅)