唄三線のある日常。        愛器「二つ星小」          (たーちぶしぐゎー)。         


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漆、塗りたて注意!!!

<色々な塗り>

三線の塗り。
棹全体が黒く塗られた「黒塗り」
棹材が透けて見える「スンチー塗り」
高級感漂う「ロー上げ」
私は実物を見たことは無いが
重ね塗りの「カサビー」

三線の歴史の中で、それこそさまざまな技巧が
出てきたのだろう。塗り方は、どうやら色々あるようだ。

私の三線(今は沖縄へ塗り替えに出している。)には
スンチー塗りという、木の地肌が透けて見える
塗りが施されている。
塗り替えも、この「スンチー塗り」でお願いしてある。

このスンチー塗り。
よく「木の地肌も見える」と言われますが
私の三線は「目を良く凝らさないと、見えない」
という感じでした。遠目には、良く分かりません。
塗膜は、相当厚いようです。

シラタのように「白い部分」などは
スンチー塗りを施すことによって、赤茶色に見えます。
「透明な塗」とは言っても、実際は少し色が付いているようです。

<三線塗り事情>

沖縄に行ったときに、ある三味線店で塗りについて
お話をうかがったとき

「昔は漆100%で塗っていたんだ。
今は、三線自体の需要が増えて、一つ一つの三線に昔のように
手間暇かけられなくなってきている。
漆も使うけれど混ぜ物が増えた。
漆に合成塗料を混ぜるんだ。それによって、乾くのも早くなったし
塗り自体の単価も安くなった。」

と教えてくださいました。
その一方で

「混ぜ物の塗りは、漆100%に比べて変化しやすい。
そういう、混ぜ物(合成塗料)の塗りにした挙句に
バンバンと数をこなすものだから、塗りが雑になっていく。
本来、塗りの表面は鏡のように平坦でなければならないのに
波打っていたりする。残念なことだ」

と苦渋をにじませたように、話してくださいました。

三線の塗りについては、今は過渡期なのでしょう。

「今までの塗り方では、対処できなくなってきている。
だから、需要の増加に対して新たな試みで行われている。
が、その方法は顧客や三味線店のニーズにかなったものではない。
というところで、今は塗りの業者も増えてきている。」

というような「三線の塗り事情」について話をしたいのではなくて
今回は「注文制作の三線が送られてきた後の塗りのケアについて」
というお話です。

<塗りが凹んだ!!>

私が三線を注文したとき、納期を少し早めでお願いしました。
私が購入店で見たときには、原木が「あとは本格的に削れば棹になる」
という状態だったのですが、それから一ヶ月。

見事に棹の形に削られ(当たり前か)
塗りも施されて、私の手元にやってきました。

この一ヶ月の間に、棹の形に削られて塗りを施されて…
と書きましたが、実際には「ほとんどの時間を塗りに費やされていた」
ようです。

三味線が届いて、お礼の電話をしたときに
製作者の照喜名さんは
「本当は、もう少しこちらで『塗りの乾燥のための寝かせの時間』を
取るところなんだけれど、あんたが急いでいるようだから、送ったよ。
塗りたては、弾きすぎに注意してね。
塗りたてで、弾きすぎるとそれだけで塗りが凹むから」

「でも、練習はしなくちゃいけないだろうから
新しいのばかり弾くのではなくて、弾いたら少し休ませる。
その間は、今まで使っていたのを弾く。というようにすれば
いいんじゃないかな」

それには理由があって

「塗りの表面は、硬くなっている。
けれども、塗りの塗膜が厚いから。中はまだ柔らかい状態。
ずっと弾くと、地盤沈下みたいになる。塗りが完全に乾くのは
結構時間がかかるんだ。」

と教えてくださいました。

「そうか。あまり熱心に弾きすぎてはいけないんだな」
と思いました。しばらくの間は「恐る恐る弾いて」いました。

ちょうどその時期に
照喜名さんのお父さんが
「塗りの匂いの強い間は、三線に触らないほうがいい」
というお話をされていたというのを、耳にしました。

この「塗りの匂いの強い間」
とは、どのくらいの期間なのでしょうか?
私はいちいち自分の三線で確認していましたが
届いてすぐは
「三線の置いてある部屋全体が塗りのにおいがする」
という状態でした。
届いてから三ヶ月ほどしてようやく
「棹に鼻を近づけないと、塗りの匂いがしない」
という状態にまでなりました。

だからと言って
「三ヶ月の間、三線には触らない」
というのは、現実的ではないでしょう。
「三線を何挺も持っている人」
ならば可能かもしれませんが、そうではない人は
「休め休め弾く」というのがいいんじゃないでしょうか。

誰でも、届いたばかりの三線には
触りたくなってしまうというのが、人情というものでしょう。

それでもやはり、塗りたての三線は「ガンガン弾かない」ほうが良いみたいです。

そしてこの「塗りたての三線注意!!」
ということを、身を持って知った出来事がありましたので
ご紹介させていただきます。

私の三線が届いたのが、7月17日。
この6日後、私は自分の「結婚披露パーティー」
で三線を弾くことになっていたのです。

「塗りたての三線は弾きすぎてはいけない」
というのに注意しながら、休み休み弾いていましたので
「弾いたことによる、塗りの凹み」
はこのときには全然無かったのです。

結婚披露パーティー当日。
大好きな仲間と、バンドをやって
演奏は大成功でした。(だったと思います)

会が終了すると、すぐに会場の撤去作業です。
ドラムセットから各種スピーカー類。PA機器までを
レンタルしていたので、それはそれは慌しかったのですが
私はその日だけは「新郎」でしたから、お越しくださったお客様を
会場の外で見送りしていました。

最後のお客様をお見送りさせていただき
会場に戻ると、まだ撤収作業の最中です。
私の三線は、ケースとともに「弾いていた場所」
に置いてありました。

「作業の邪魔になってはいけない。
自分も作業を手伝わなくては」
と思い、そこら辺にあった小物類(水牛の角のバチなど)
を、三線ケースの小物入れ(ケースの蓋裏についている布ポケット)
に押し込めて、三線ケースを閉じて作業を手伝います。

無事に会場撤去。
そのあとは、バンドに参加してくれた友人達と
沖縄料理店で飲んだり騒いだりして楽しい時間をすごし
すっかり疲れて家に帰ったのでした。

「さて、三線。お疲れ様」
とばかりにケースから三線を取り出したところ
棹の中ほどに「まさしく弦が押し付けられましたぁぁ!!」
と言わんばかりの、塗りの凹みを確認しました。

どうやら、あの慌しい会場撤去のときに
三線ケースの布ポケットに「水牛のバチ」のような
硬いものを入れたのが間違いだったようです。
ケース内でポケットのバチと棹が当たっていたようです。

棹・弦・バチによる「夢のトリオ」のサンドイッチによって
「塗りたての塗り」は打撃を受けたようです。

後々私が最終的に塗り替えに出すことになった要因の
「弾きすぎた凹み」
とは全然違う種類の凹みです。

「ペンキ塗りたて」(最近、みませんねぇ)
の部分に指を押し付けたような
「柔らかい部分に衝撃が加わった傷」
が5mmほど、出来ていました。

出来ていた部分が棹の中程だったために、
それ以降の演奏に支障はありませんでしたが
やはり気分の良いものではありません。
自分の責任ですが
「新車に傷を入れた」ときと同じショックでした。

これはこれで、塗り替えに出す理由のひとつでしょうね。

結局、そのあと「馬鹿の一つ覚えの練習」によって
凹んで「ビリビリ言い出した『老』の勘所」
のおかげで塗り替えに出したわけですが…。

皆さんも、せっかく買った三線の扱いには注意しましょう。
「塗りたて」の三線を持った方は、特に注意してくださいね。
私のように間違っても「ケースポケット」には
バチを入れないようにしたほうがいいです。
by niraikanai76 | 2006-01-08 14:53 | 唄三線