唄三線のある日常。        愛器「二つ星小」          (たーちぶしぐゎー)。         


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酔狂歌人流 「いちにの三線~三味線店探訪記」の読み方⑥

この特集も、ついに最終章です。

思えば、随分と長々と記事を書いてみたものの
「いちにの三線~三味線店探訪記」の読み方。というよりは
純粋に「自分が三味線店探訪をしてみてどうだったか。」という
意味合いの強い記事になってしまった感がある。
脱線しすぎである。

ここまでお付き合いいただいたので
誠に申し訳ありませんが、
一応、最後まで私の感想文にお付き合いいただきたい。

<三味線店主は、皆さん魅力的>

三味線店を回って、三味線を購入する。

それはもう、音やら三線の形。また
型や値段や材質や、こだわる人はカラクイ(糸巻き)やティーガー(胴巻き)
に至るまで選びたい。選ぶ要素がたくさんある。
だけど、そんなこだわりを遥かに凌ぐ重要な要素が
三味線店選びには、あった。
「自分にとって、魅力ある店主かどうか」である。

三線を購入するのに
三味線店主との会話は避けられない。
三線の自動販売機(あれば面白いですが)はないので、
三味線店に行けばおのずと、店主とは三線についていろいろお話をすることになる。

実はここが一番面白いところで
何軒も三味線店を見て回っていると
「それぞれの店主の魅力」に気づいてくる。

店主の三線についての考察や、苦労話。
こだわりなどが聞けて面白い。
私のような素人は、それこそ理解するのに苦労を要する話などもあったのだが
店主の皆さんは、それこそ「噛み砕いて」いろいろ教えてくださった。
そんな店主との話の中で
「この店主から三線を買いたい」
と思えれば、最高である。

私も6月の三味線店めぐりでは、この部分で悩んだ。

三味線店の店主は、誰もが個性的で魅力的であった。
ある店主の唄三線も聞かせていただいたこともあった。
ある店主は「あなたの理想の三線の話を聞かせてください。」とも言ってくれた。
研究熱心な姿。

それはもう、ここには書ききれないくらいの個々の三味線店主の
「人となり」を見てきた。
全ての職人さんの全て、を見たわけではない。
しかもたった一回の三味線店めぐりだけれども
得るところは大きかった。

言い過ぎかも知れないが、最後のほうには
「三味線店主さん、どうかこれ以上私の前に姿を現さないで下さい。
どこで購入するか、決められなくなってしまいます。」
(自分から訪問しておいて、勝手なこと言ってすみません)
という気持ちにさえなったくらいだ。
なかなかひとつのお店には、決められなくなってくるのだ。

三線自体を見て回る。
これはとても大切なことである。
なにしろ、自分の三線を購入するのだから。
「音・形・材質・値段について見比べれば良いだけだ」
私は当初、こんな風に考えていた。沖縄に行く前だ。

でも、沖縄でいろいろな三味線店主とお話させていただく間に
これは大きな間違いだ。と気付く。
私は、三線歴が浅い。音に対しても、形に対しても
材質なんていうと、もっとである。どれについても
よく理解できていなかった。と思う。

私の薄っぺらな「こだわり」など、
職人さんの前では比較にならなかったのだ。
これはすなわち、私の勉強不足であり
三線をたくさん見ていないという、いわば「経験不足」という状態である。

「いちにの三線」にはそれこそ、「居ながらにして三線のことを勉強できる」
というくらいの情報が書いてあるのだが、それを読ませていただいても
「百聞は一見に如かず」というのは、本当である。

漆畑さんの取材力と記述は素晴らしい。それは本当なのだが、
読み手としては「頭でっかち」にならないように気をつけなければならないだろう。
ということなのだ。
どうしても情報が先行している状態では人は「頭でっかち」になりやすいらしい。
私などは、その最たるものだ。
自分の三線のことで頭がいっぱいだったせいもあり、また情報を仕入れることに
一生懸命だったのだろう。三線のことや三味線店についての情報をどんどん
頭に入れていた。

ところが、沖縄の三味線店に行ってみたら
「店主のこだわり」というものに出くわした。
私の三線に関する知識はほとんど「いちにの三線」から
仕入れていた。知識としては吸収できるのだが、これは「借り物の知識」である。
管理者でおられる漆畑さんが、長年の三線経験と足で稼いだ取材に基づいて
書かれた記事を読ませていただいているわけだ。
三線を始めてから2年ちょっと。しかも
沖縄にも、ましてや三味線店にも行ったことの無い
私が「全てを理解する」というのは難しい。
「分かっている気になっていた」というのに気が付いた。

「いちにの三線」について
決して「間違ったことを書いている」とか「記述が悪い」とかいうことを
言いたいのではなくて、
「三線購入の参考にしようとしている人は、冷静に読む」ということも
必要なのではないかと思ったのだ。

私が必要以上に「熱くなって」読みすぎていたせいもあるかもしれない。

「いちにの三線」の内容は素晴らしい。
これは三線ファンの多くが納得するところであろう。
このサイトの人気ぶりがそれを裏付けている。
私もそう思う。

けれども、沖縄の三味線店に行って店主と話をして
「店主のこだわり」という話になると、私のような「借り物の知識」などは
もろくも崩れ去るのである。
三線を作り続けている職人さん。そういう人がじかに語る内容。そしてその「こだわり」を
裏付けるような棹や三線。
そういう人の話を聞いたり創作物を見ていると、「じかに吸収しているのだ」という実感がある。

話が少し逸れてしまい、恐縮である。
結局、何が言いたいのか。というと

「先入観で、三味線店や三線を判断しないほうが良い」
ということなのである。

「いちにの三線」は、とても勉強になるサイトである。
それはサイトのファンならば、誰しも認めるところであろう。
「三味線店探訪記」は、優良三味線店の紹介でも三味線店のランク付けでもないのだが
実際には多くの三線ファンがこのコーナーを三味線店探しのために
参考にしていることだろう。
情報を得てしまえば、どうしても影響を受けるし「先入観」も出来やすい。
それは現代社会に生きる人間の性である。

そこで私から提案である。
私のように「三味線店探訪記を見て、初めての沖縄の三味線店に行く」という方は
那覇空港(サイトには石垣島・宮古島・大阪・埼玉・と多くの三味線店が紹介されているが)
に降り立った時、「いちにの三線~三味線店探訪記」に書いてあることは
一旦忘れてしまおう。というものだ。

素直に店主と接してみて、
自分の感性で「この三味線店にしよう」というのが
理想的であると思う。

私は幸運にも漆畑さんの三味線店巡りに同行させていただくことが
できたのだが、一緒に回らせていただくとどうしても漆畑さんの
何気ない言葉などが気になり
すぐに影響を受けそうになっていたのを思い出す。
「特定の三味線店への斡旋やオススメはしない」という氏のポリシーがおありなので
あからさまに批評などはされないけれども、どうしても影響は受けてしまうものである。

だから私は、同行していただいた漆畑さんには申し訳ないが
「漆畑さんが大阪に戻られるまでは三味線は決めない」
ということを、三味線店めぐりの途中から考え始めた。

「自分ひとりで、三味線店主と話をしてみよう」
と思ったのだ。


<店主への、信頼・相性>

不思議なもので、三線を購入する前までは
私はある程度三線に対して色んなこだわりを持っていた。
でも、購入店である「照喜名三味線店」を訪れて
今の愛器の原木状態を見たときには、すっかり消えうせていた。

原木との出会いが、運命的だったからかもしれない。
それに朝榮さんの、職人としての「こだわり」を聞いたり
ご本人の創作物である三線に触れたりしているうちに
「自分のこだわり」は消えていった。
「この人に三線を作ってもらいたい」と思うと同時に
こんなことを思い始めていた。

「もう、この原木で朝榮さんの思うとおりに作ってください。」

そんな気持ちになったのだ。
「この木は、良い木だと思っている」
自分が同感できる朝榮さんの「こだわり」を聞いたうえに
朝榮さんの三線に惚れ込み、さらに
そんなことを聞いてしまったものだから
「では、朝榮さんが良い木と思っているものを
朝榮さんのこだわりで作ってください。この木のポテンシャルを、
最大限に出してあげてください。」

そういう気持ちになったのである。

だから、私が注文をつけたのは
・真壁型(注文をつけた。というよりは真壁にしか出来ない状態であった)
・納期
この二つだけである。

面白いもので、自分が信頼できる職人さんに出会うと
「もう全部好きなようにやっちゃってください」
と思ってしまったのが、自分でも不思議である。
ものすごい「職人さん任せ」である。

不思議と、三線が届くまでの間には
音に関しても形に関しても「自分の希望通りの三線になるのかどうか…」
という点に不安は全くなかった。

自分にとっての初めての
「沖縄に行って買った三線」だったからかもしれない。
今、次のを買おうとなるとまた色々なこだわりが出てきそうだが…。

店主との相性。
これは結婚や恋愛に似ている。と思う。
「電撃的出会い」も「迷った末の出会い」も何でもありなのだ。
「自分が良ければ、それで良い」乱暴な言い方だが、そんな感じがした。

だから「いちにの三線~三味線店探訪記」には
きちんと
「三味線店はご自身の目と心で慎重に選んでください。」
と書いてある。

「目」とは、三味線店の見た感じや、三線の形や音を見る(聴く)というハード面
について「御自身で判断してください。」という意味であると考えられる。

「心」とは、三味線店主とのやり取りの中で自分が感じる「三味線店主のこだわり」や
「考え」を感じる「心」であり、形や音についても自分で系統だてて考えられなくても
「なんか良いなぁ」とか「なんとなく、嫌だなぁ」とか観念的なものを感じる「心」であると
考えられる。

だから、「いちにの三線~三味線探訪記」を読んで

「どれかのお店で購入した」
「どこのお店でも買わなかった」
「いやいや、記事にないお店で購入した。」
「迷いすぎて、三線を辞めた」

どの選択も、正しいのです。
我々は、悩み続けるのです。(パクりで、すみません)

<編集後記~「何で楽しい?」>

「いちにの三線」は、楽しい。
その中でも私は「三味線店探訪記」が特に楽しい。
なぜだろうか。

私のように「滅多に沖縄には行けない人間」にとっては
記事で「三味線店めぐり」を疑似体験できる。
これがまた、管理者さんである漆畑さんが
「かゆいところに手が届く」ようなことを
三味線店主から聞き出してくれている。

「どのお店で三味線を買おうか」なんていう考えが無くても
読み物として、とても楽しめる記事に仕上がっているのだ。
どのお店の「探訪記」も読んだ後には気分爽快、である。

取材力の賜物であるこの記事を読ませていただくことに
私はとても感謝している。これからも、楽しみにさせていただくことにする。

最後まで読んでいただき、
皆様方と「いちにの三線」の管理者さんである漆畑さんに
感謝いたします。

ありがとうございました。

「いちにの三線~防火月間」協力ブログ「酔狂歌人の唄三線日記」



注:この記事は「いちにの三線」の管理者さんでいらっしゃる
   漆畑さんに許可を頂いて書いているものです。

注2:この記事は「いちにの三線」自体、そして
   そのサイトに登場する三味線店を批判するものではありません。

注3:「不適切だ」と思う表現がございましたら、お教えください。
   修正検討させていただきます。
by niraikanai76 | 2006-01-16 01:37 | 唄三線