唄三線のある日常。        愛器「二つ星小」          (たーちぶしぐゎー)。         


by niraikanai76

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

カテゴリ

唄三線
三線独学のススメ
沖縄以外の音楽のこと
沖縄新婚旅行(三線探しの旅)
沖縄考
介護のこと
映画
読書
父親になった
ひとりゆんたく
酔狂歌人のこと
酔狂歌人にメールする
食材確保の魚釣り

以前の記事

2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2007年 11月
2007年 10月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月

オススメリンク

お気に入りブログ

やいまぬ風
有言、いつか実行。
三線弾きはカジマヤーで魂...
島々のくも

ライフログ


はじめての三線―沖縄・宮古・八重山の民謡を弾く


風狂歌人~ザ・ベスト・オブ嘉手苅林昌~


よなは徹 プレゼンツ カチャーシー・ア・ゴーゴー


連続カチャーシー2005


よなは徹 プレゼンツ ウチナー わらべうた

最新のトラックバック

検索

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧

手持ちの三線、「胴」比較

f0010549_17503295.jpg


上の写真は、私の手持ちの三線を並べて
「胴」の部分だけ撮影したものです。

右側が「二つ星小」
左側が「初代三線」
です。

この二つの三線は、皮の張り方が違います。
「二つ星小」=本皮一枚張り
「初代三線」=二重張り→人工皮に蛇皮を張り重ねたものを張ってある。

この二艇で「二重張りと本皮ではどう音が違うのか」という実験は
出来ません。厳密に実験しようとすれば「同じ棹で弾いてみて比べる」
ということが必要になってくると思われますが、この二艇は棹の心の太さが
驚くほど違います。付け替えることが出来ませんでした。

f0010549_1832799.jpg


上の写真は、同じく
右 「二つ星小」
左 「初代三線」
です。棹の心の太さの違いに驚いてください。と言っても、写真では
あまり良く分からないかもしれないですね。

ということで
「同じ棹で胴を付け替えて音の比較をレポ」
というのが出来ません。

でも、皮の表面の違いなどは
見てお分かりいただけるでしょうか。

二重張りは色々な三味線店で販売されているようですね。
私も最初に三線を購入したときに、迷いました。
本皮の三線を購入する予算は無かったですし、
もし買えても、この時は
破れてしまっても張替えまでして三線を続けられるか分かりませんでした。

ですが、人工皮はどうも見た目がいまいち…。

そこでお店の人が二重張りをすすめてくれました。
「見た目も触り心地も蛇皮ですし」
うん、確かに。蛇の皮が張ってあります。

でも、二つ星小を手に入れた今改めて「二重張り」を見てみると…
写真では分かりにくいですが「初代三線」の方は皮の鱗と鱗の間が
広いところでは1cm近くも開いている部分があります。
これが一枚張りだったら、とっくに破れている。と思います。
一枚で張ったら破れてしまうのですが、二重張りなので人工皮の補強力を
借りて、ある程度の力で張られています。

「二つ星小」の皮の鱗は大きいです。四角形の鱗。
一方「初代三線」の鱗は縦長の形をしています。

はじめての三線―沖縄・宮古・八重山の民謡を弾く
漆畑 文彦 / 晩聲社
スコア選択: ★★★★★



「はじめての三線」には大きい鱗は「蛇のお腹の方の部分」
小さい鱗は「蛇の首のあたりじゃあないかと…」というお話が出ていました。
私の持っている二艇の三線はまさしくこの2つの例の皮の状態、だと思います。

本皮の三線を手に入れた今となっては二重張りを見て
「見た目が蛇皮」といっても、その皮は「本皮一枚張り」に使用される皮とは別物だ。
というような感想を抱くわけですが
「初代三線」しか持っていなかった頃は
「これが蛇皮なのだ」と思っていました。

大体
鱗の大きい皮は、厚い皮
鱗の小さい皮は、薄い皮

というのは「はじめての三線」にも書いてあります。

ある三味線店主はこう言いました。

みんな鱗の大きさを見て「厚い皮だ」とか、言うけれども
それがどのくらいの強さで張られているかにはあまり頓着しないみたいだ。
厚い皮は、きっちり張らないと意味が無い。ウチは鱗の小さい薄い皮を使っているけど
緩く張っている。薄いから、緩く張っても鳴るんだよ。
だからお客さんはうちの三線を見て「この皮、ちょっと見た目が…」
という。音は良いんだけどね。見た目で判断する人が、多いね。

このお店は鱗の小さな皮を使っていました。

一方で、私の三線を作ってくださった照喜名さんはこう言います。
「いくら厚い皮でもあまりパンパンに張ると、キンキンして耳障りだ」

こんな話を聞いたことがあります。
・沖縄民謡をやる人は、あまり強く張られた皮の音は好まない。
・琉球古典をやる人は、強く張られた皮の音を好む。
・八重山民謡をやる人は、強く張られた皮の音を好む。

これは絶対こういう分類なのだ。ということではなくて
「こういう傾向にある」ということなのだと思います。

前述の店主は八重山民謡がお好きだそうです。
一方、照喜名朝榮さんは沖縄民謡の先生です。
店主の好みが皮の張り方にも影響するようですが、
これは注文をつければ強くも弱くも対応してもらえるのではないかと思います。
私のように「全部お任せします」と三味線店にお願いしたら
店主の好みで皮が張られることでしょう。

さて、私の二つの三線ですが
「初代三線」は、こもったような音がします。
トゲのない、まろやかな音なのですが音量が小さいです。
皮が二重に張ってある分、振動の幅も小さいのではないでしょうか。

二つ星小は、音量が大きいです。
朝榮さんは「あまり強く張っていない」と言っていましたが
輪郭の整ったきらびやかな音がします。
これは直接お聞きしていないので分かりませんが
厚い皮を使いながらも、皮の裏を削って少し薄くしているのかもしれません。

この二艇の三線。
「どちらが三線らしい、いい音がするのか」
と言われれば私の中では「二つ星小」に軍配が上がるのですが
とげの無いまろやかな音で弾く「ナークニー」も好きです。
ですから、「初代三線」も弾く曲によっては「いい音がする」と言えます。

二つ星小は本皮一枚張りで、音もいい。
ですが弱点もあります。
「雨天」です。
夏の公園で練習している時に、急に曇ってきて雨が降ってきたことがありました。
これには慌てます。さっさとケースにしまって、退散したので被害は無かったのですが
二重張りの三線だと、もうちょっと優雅に構えていても大丈夫でしょう。
でも、雨に濡れればいくら「二重張り」とはいえ
棹などにも被害が出そうです。完全に「雨天でも安心」というわけではないでしょうね。

初代三線も、二つ星小も
どちらも私の大切な三線です。
by niraikanai76 | 2006-01-28 19:58 | 唄三線