唄三線のある日常。        愛器「二つ星小」          (たーちぶしぐゎー)。         


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ボケる職業・ボケない職業

「認知症」

マスコミでも、良く取り上げられる話題である。
医学的には「加齢に伴う脳の器質的変化により…」
などと説明されてはいるものの、病原因や治療方法など
その詳細に渡ってはいまだに謎に包まれている。

最近までは「痴呆症」などと呼ばれていたが
「痴れて呆けている」という呼び名が「蔑称になるのではないか」
という理由から「認知症」と改名された。

実は、この認知症。
ひとつの病気ではない。

大きくは
・脳血管性認知症
・アルツハイマー病
・加齢による認知症

に分類される。
「脳血管性認知症」とは、「脳梗塞」や「クモ膜下出血」などの病気により
脳の機能が打撃を受けたり脳の一部分が機能しなくなって引き起こされる
認知症である。

「アルツハイマー病」は原因不明の病気で
根治方法もいまだ見つかっていない。
比較的若年から発症することも多く。
「若年性認知症」は、このアルツハイマー病である場合が多い。

介護施設に勤務する私は、こういう病気の方々の日常生活を
サポートさせていただいているわけだが、それはそれは困難を極める。
常識では考えられないような言動や行動をすることがあるのだが、
こちらも色んな認知症の人達を見てきているので、慣れっこである。
しかし、こちらの想像の範囲外の行動をとることがあるので
職員が驚くようなことも、しばしば起こる。

マスコミでは
「これで、ボケ知らず!」
「認知症の予防には、これです」
「こういう生活習慣だと、呆けにくい」

というようなことが連日のように紹介されているが
認知症の人達を毎日見ている私なんかが見ると、
「え?そんなわけないだろう」と思うようなことも、多い。

よく、「手先を使うような職業や趣味を持っていると、呆けない」
といわれるが、どうだろうか。
私が出会ってきた認知症の方の職業を見てみると
それはそれは色んな職業の人がいる。

「手先を使うと、脳の刺激になって認知症にはならない」
というのは、幻想であると思う。
実際、私の勤める施設には発症前まで
「ピアノの先生」「和裁師」などの「手先を使う職業」
の人がいるし、以前勤めていた施設にも同じように
「手先を使う職業」の人たちがたくさんいた。

職業によって、呆ける呆けない。の差は
介護職員の目から見れば、あまり無いような気がする。

アルツハイマーの原因は不明だし、
脳血管性認知症は、他の病気のいわば「後遺症」である。
では、加齢による「認知症」はどうすれば防げるのか。

加齢による認知症は、根治できないということになっている。
施設の嘱託医も、そう言っていた。

でも、私が認知症の方々を見てきて
「加齢による認知症」を引き起こす原因は、なんとなく分かる。
ざっと挙げると

①配偶者や家族の死別
②老齢になってからの引越し
③怪我や病気。また、入院

これらの出来事を境に認知症になる人はものすごく多い。
他にも要因はあるのだろうが、これらの要因には共通することがある。

「環境の変化」である。

②などは
「ウチの親父も、もう歳だし。田舎での一人暮らしは大変だろう。
よし、東京につれてき、一緒に暮らすか。」
というような家族の思いやりによって引き起こされる場合も多いのだ。
これは、家族もかわいそうだ。
自分達が良かれと思ってしたことが、自分の親に認知症を引き起こしたりするのだから。

「引越し」
若い人や働き盛りの人ならば
どうということもないようなことでも
老人には、たいへんなことらしい。

・自分が愛した土地との別れ
・通いなれた道や、暮らしなれた家との別れ
・地域の友人知人との別れ
・地域の中で自分が持っていた社会的立場の喪失
・地域の行事や慣習との別れ

「家族と一緒に暮らせる」という喜びの裏で
実はこれだけのことを老人は失っているのである。
「生きがいを失くす」といえば分かり易いかも知れない。

若い人なら、「違う土地で心機一転」
というのは簡単だが、70・80・90歳を越えての
「新たな生きがい探し」というのは
とても難しいということだ。
もちろん、新たな土地で生きがいを見つけ「認知症なにするものぞ」と
引越し以前より元気に暮らしているお年寄りも多い。

「生活の環境は、あまり変えない」
効果的な予防方法であるのかどうかは分からないが
少なくともお年寄り自身の「生きがい」は失くさずに済むと思う。
お年寄り自身が引越しを望んでいるのであれば
それはまた話が別だが。

私は「認知症」の方々とは縁を切れない仕事をしている。
正直「しんどいなぁ」というときも、ある。
でも、この病気を持った人たちが
「自分らしく生きる」為に、これからも笑いとその人の世界観の中での暮らし
を提供し続けていくつもりである。
by niraikanai76 | 2006-02-06 20:40 | 介護のこと