唄三線のある日常。        愛器「二つ星小」          (たーちぶしぐゎー)。         


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三味線店めぐり⑦金城三味線製作所(那覇市)

回転寿司のお店を出て車を走らせます。
回転寿司のお店…確か与那原あたりじゃなかったかと。
だめです。記憶が曖昧です。

私も沖縄に来てから4日目になります。
沖縄の道路交通にも随分慣れてきました。

那覇市に入り、車は松山へ。
福州園の辺りをぐるぐる回ります。
漆畑さんの記憶を頼りにお店へ向かいます。

<びっくり知念大工>

お店に着くと年配の男性が出迎えてくださいました。
店主さんです。日曜日にも営業しているのには理由があって
「息子と交互に店番をしている」のだそうです。
「でも、出かけるときもあるし。居るときもあるし…」
ということで、必ずしも営業しているわけではなさそうです。

店の左手が一段高い座敷のようになっています。
その壁面には数多くの棹が。
その座敷のようになっているところをすすめていただいて
お茶まで出していただきました。

世間話から、話題は三味線へ。
「変な木で知念大工を作ったら、思いのほか良い音がして驚いた。」
というお話をうかがいました。
「その原木には節が付いていて、枝が出ていた。
どんなふうにひいき目に見ても、どうしようもない木だと思っていた。
だから知念大工の棹にはしたけど、売らずにそこら辺に放っておいた。
だけど、ある日来た県外のそのお客さんはその知念大工をどうしても欲しい。という。」

「どんな音になっても知りませんよ」と言って
三味線にしてみたら…。思いのほか、いい音でびっくりしたそうです。
そんなことがあったから「良い木は必ず鳴る三味線になる」とはいえない。
というのを改めて実感されたそうです。

<八重山黒木>

このお店には八重山黒木の棹がたくさん置いてありました。
50年代、60年代の上物のビンテージベースも真っ青な金額のものから
私の予算でも購入できるような金額まで。それはありとあらゆる
「八重山黒木の棹」がおいてありました。

私には「八重山黒木の良さ」というのがよくわかりません。
ここに来る前にも、名護の上原さんのところで
八重山黒木の棹を見せていただきましたが、音は聞いていません。

いちにの三線の記事や、三線に関する書籍でも「八重山黒木」というのが話題になるくらいですから
「八重山黒木は良い」と言うひとは結構いるんでしょうね。

私は、三線愛好家の中で語られる「八重山黒木信仰」と
ベーシストの間で語られる「ビンテージベース信仰」は全く同じもの。
と考えています。

ビンテージベース。
50年代、60年代、70年代の音楽を愛するベーシストは一度は憧れます。
その当時の音楽をまさにリアルタイムで奏でていた楽器。

中古がほとんどなので、使い込まれたその風貌に惹かれる人も多いようです。
でも、実際に手にしてみるとパーツが痛んでいたり金属疲労を起こしていたり…。
よいビンテージベースにめぐり合うのは至難です。
それに昔のものですから、個体数がまず少ない。
その中から「上物を」となると、大変な労力と資金が必要になります。

でも、そんな大変な思いをしても「欲しい」という人がいます。

三線の八重山黒木は「中古が多い」なんて事は少ないのでしょうけど
個体数は少ないはずです。
それに、稀少なことと「八重山黒木は良い」という価値観が加わり
値段もつり上がるようです。

私のように「沖縄に来る機会が少ない者」にとって
こういう状態で八重山黒木限定で三線探しをするのは
賭けに近い。と考えていました。

「予算内でなるべく上等なものを」
とは考えていましたが、私の中には「八重山黒木で」という
三線選びの基準は無かったのです。
よく分からないからです。

一通り、八重山黒木の棹を見せていただき
お礼を言って店を出ます。

<三線選びの辛い所>

色々な三味線店を見ていくうちに
「持ち主が良いと思えば何でも良い」
ということがひしひしと私の心を悩ませます。

ベースを購入するときは
「憧れのジェームスジェマーソンが弾いていた
フェンダー社のプレシジョンベース」
と決めていました。
フェンダー社の作るベースのシリーズ。
そのどれもの音色は把握していましたし
他社のベースも大体、音色や弾いた感触も把握していました。

カタログがあり、
ブランドごとの大体の傾向がいろんなベーシストによって語られ
楽器店に行けばほとんどのブランドのベースが試奏できてしまう
ベース選びに比べたら、三線選びは本当に難しいです。

私は、三線選びにベース選びのような拠り所を求めていました。
でも、その考えは沖縄に来て実際にいろいろな三味線店を見ていくうちに
もろくも崩れ去ったのです。


自分の目で、耳で。
三線自体の音を聴いたり店主の話を聞いたり
棹の形を目に焼き付けてお店ごとに比較したり。

それこそ一から自分自身で判断しなければなりません。

三線選びをしながら
「自分のベースを買う時は、なんて自分は他人任せにしていたんだろう」
と今更反省などもしてみました。

そして今の時期。梅雨の湿気のせいで
皮張りをしている三味線店は皆無に等しかったのです。
これはすなわち、すぐにお店で棹を胴につけて音が聴けない。
ということを意味します。
いよいよ「注文制作」が決定的だな。
と感じていました。

私の三線は、どこにあるのでしょう。
そして、この多くの魅力的過ぎる三味線店の中から
果たして一軒だけに決める。などということが出来るのでしょうか。

はるばる沖縄まで三線を買いに来たのに
私の三線はどこにでもあるような、またどこにも無いような
そんな不思議な感覚に囚われながら、車を運転していました。

まだまだ、三味線店めぐりは続きます。
by niraikanai76 | 2005-12-13 21:11 | 沖縄新婚旅行(三線探しの旅)